研究者の給料のお話

アメリカ

NIHで働き出して4年目になりますが、アメリカの物価の上昇や変動の大きさに驚きっぱなしです。
来た当時、$4買えていたヨーグルトが今や$2くらい値上げしています。
何か当たれば大儲けですが、みな稼ぎ続けなければ生きていけない国なので結構厳しいです。

さて

 (ベセスダ周辺の公園)

別に内部情報でも何でもないですが、うちの施設の人たちの給与が大体分かったので、日本の助教時代と比べてみようかと。あくまでも私の施設と日本にいた時の情報です。日本も物価上昇で給与上がってるのでしょうか?(NIH内でも施設によって結構違うらしい、天下のNCIはすごく待遇が良いとか⁉)

PI ポスドクの3~4倍以上
スタッフ研究員 ポスドクの1.5倍~2倍
BiologistとContractor NIHに雇われている技術職員、および外部派遣会社経由での契約研究者、技術者、少なくともポスドクよりは高く、スタッフ研究員よりは低い模様。雇用形態は多岐にわたる。
ポスドク NIH基準で$55000~$70000(800~1000万円)くらい、NIH所属のポスドクはもうちょっともらっている
ポスバク(学部卒で大学院や医大入学へむけて研究経験を積む人達)ポスドクの2/3くらい

その他
博士大学院生 アメリカの大学院生は基本給料が出ます。聞いている感じだと$36000~50000くらい、贅沢はできませんが、余裕で生きていけます。

日本の大学(国公立、私が勤めてた当時)
教授 1000万くらい
准教授・講師 800万くらい
助教 600万くらい
特任助教、助手、ポスドク研究員 450万くらい
博士大学院生 無給 (DCや学内のフェローシップが当たれば300万くらい?)

アメリカのPIは夢あるなーと思います。
また、NIH政府系なのでそこまで上下は無いはずですが(Distinguish PIとかは違うのだろうか!?)、大学のPI達の給料はそれこそピンキリだと思います。アメリカの大学は優秀、有名な研究者には大金を積みますし、給与も交渉できるので、お隣ジョンズホプキンス大学の教授とかものすごく稼いでいるでしょう。。。

日本のいいところはよっぽどじゃないと首にならない、ラボ閉鎖しないところですね。自身の給与とポジションが安定しているのは(本人の)生活面、精神面で良いのかなと思います。研究の生産性の面では疑問がある人もいるかと思いますが、、、
アメリカは自転車操業で研究費を獲得しないと職を失う恐れがあるので、ボーダーラインのPIは結構きついはずです。結局”できる”人たちが、アメリカでラボ持って研究費と生産性のサイクルに乗るととすごくハッピーなんだと思います。

話はずれましたが、円安の今、$を円に換算して、貰ってる気分になります。研修生のポスバクでさえ、年収700万近くって日本で考えると恐ろしいです。ただアメリカは物価高すぎるので、体感は日本の助教時代より余裕なく、しょせんポスドク(非正規)の仕事だなという感じです(ポスドクの給与はメリーランド州の平均以下)ポスバクの給料では部屋を借りるのもギリギリとか、都会だったら街中で一人暮らしはできません。アメリカで余裕のある暮らしをしていくためにはプロモーションは必須だと感じます。

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