奥山修平先生(NCI/NIH、株式会社島津製作所)at JSSB

JSSB

8月中旬を過ぎ、メリーランド州ではあっという間に秋の気配が感じられるようになってきました。朝の最低気温が15度前後になることもあり、半袖だと肌寒く感じるほどです。

先日、島津製作所からNIHへ出向中の奥山修平先生にボルチモアでセミナーをしていただきました。奥山さんは、小林久隆先生(NCI)のラボで、がんの光免疫療法の開発に携わっておられます。この治療法は、がんについて詳しくない私でも、侵襲性が少ない新たながん治療法として非常に期待されていると感じました。

簡単に説明すると、光感受性の薬剤が結合した抗体でがん細胞を標識し、その標識された細胞に光を照射することで、薬剤ががん細胞を破壊します。さらに、破壊されたがん細胞から放出された抗原によって免疫系が活性化され、残存するがん細胞を免疫が攻撃して減少させるというメカニズムです。

奥山さんは医師や研究者と協力し、治療中の細胞のイメージングや治療効果の評価に関する研究開発を進めておられます。日本に帰国された後もこの研究を継続され、将来的には奥山先生の研究成果が詰まった光免疫療法用の医療機器が、島津製作所からリリースされることでしょう。

奥山さんとは2021年から参加しているバスケットボールクラブで知り合いました。バスケットボール初心者でありながら、ロッドマンさながらのリバウンド力で活躍されています。初めて出会った頃、単身赴任とコロナ禍の影響もあり、鍛え抜かれた体をお持ちだった奥山先生ですが、最近は忙しさからトレーニング時間が取れないとお話しされていました。バスケットボールは難しいかもしれませんが、またどこかで一緒にスポーツを楽しみたいですね。

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