つい先日まで「まだ涼しいな」と思っていたら、一気に夏らしい暑さになってきました。ただ、ラボの中は凍えるほど寒く、長袖はまだ手放せません。体感ではNIDA-BRC(ボルチモア)よりも寒い気がします。ラボメンバーも皆寒がっているので、一体誰向けの設定温度なのやら。最近は比較的落ち着いた日々を送っています。大きな出来事はありませんが、4~6月の近況を記録しておこうと思います。
ロングウッド周辺
仕事
仕事の方は、NIDA時代のプロジェクトのリバイスや論文ドラフト作成を進めています。本来であれば昨年終えているはずだった作業ですが、実験やデータ整理を遠隔で進める必要があり、思うようには進みませんでした。現在もさまざまな障壁があります。個人的には年内にすべて投稿、あるいはプレプリント(bioRxiv)まで持っていきたいと思っています。しかし、元ラボも追加実験に苦戦しているようで、希望通りのスケジュール通りには進まないかもしれません。
振り返ると、留学開始時に思い描いていたほど成果は出せておらず、論文化にも想定以上の時間がかかっています。それでも、論文として形にするチャンスがまだあることには感謝しています。昨年は私自身が不安定でしたし、NIH再編やHarvard関連の話題もありました。もしラボがなくなったりPIが異動や引退してしまったら、それこそ論文化自体が難しくなっていた可能性もあります。インパクトファクターの高低にかかわらず、仕事を世に出せること自体に意味があると感じています。
少し余談ですが、PIの中には「レベルが高くない仕事は論文化しない」という考え方の人もいます。特にJHUやHarvardのProfessorでは、その傾向が比較的強いという話を耳にします。小さな論文でも執筆や投稿にかかる労力は大きく、費用対効果が見合わないという判断なのでしょう。一方で、学生やポスドクにとっては、どのような形であれ成果として残すことが次のキャリアにつながります。PIがプロジェクトを途中で見限ったり、原稿を長期間寝かせたりすると、下の立場の研究者はかなり苦しい状況になります。若手研究者は、研究テーマだけでなく、PIの論文化に対する姿勢もラボ選びの重要なポイントかもしれません。
MFA
家の近くにあるMFA(Museum of Fine Arts)のグループ会員(約140ドル/年)になりました。たまの週末に散歩がてら1時間ほど立ち寄り、少し眺めて帰る、という贅沢な楽しみ方をしています。年間パスだと「いつでも行ける」という気軽さがあって、とても良いです。
MFAでは定期的に海外映画の上映も行われており、話題になっていた『国宝』を鑑賞しました。映画館でしっかり映画を観たのは何年ぶりだったでしょうか。作品自体はとても素晴らしかったのですが、「もっと人物を深く描いてほしい」という気持ちもありました。3時間の映画として観るよりは、ドラマシリーズとしてじっくり描いた方が作品世界に没入できたかもしれません。逆に映画としてまとめるなら、回収しきれない描写を削って2時間程度にすると、観る側の膀胱にも優しかった気もします笑。吉沢亮さん、横浜流星さんは名前こそ知っていましたが、出演作をきちんと観たのは初めてでした。二人とも相当な稽古を積まれたことが伝わる演技で、とても印象的でした。
コミュニティ活動
昨年末からボストン日本人研究者交流会(BJRF)の運営に参加しています。以前はボストンとボルチモアを頻繁に往復していたため活動にほとんど参加できませんでしたが、5月には講演会の担当を務め、さらに日本のFA(JST、AMED、JSPS)の方々の出張に合わせた事業説明会・交流会も企画・運営しました。来期(2027年春)まで運営に携わる予定です。
また、「ロングウッド朝会」という、毎週月曜日の朝6時半からCafe Neroでコーヒーを飲みながら話す集まりにも参加しています。夜の食事会が苦手になってきたので、早朝に集まって1時間ほど話すというスタイルは自分にはとても合っています。5月末にはHarvard School of Public Healthで送別会も開催しました。ボストンには日本人コミュニティが数多くあり、日本人研究者や留学生にとって横のつながりを作りやすい環境だと改めて感じています。
その他
ボルチモア時代には、友人から株分けしていただいた紫蘇をLEDと水耕栽培で育てようとしましたが、うまくいきませんでした。今年はラボメンバーから誕生日に胡蝶蘭(Moth Orchid)をいただいたことをきっかけに植物を置くようになり、日系スーパーMaruichiで購入した紫蘇をプランターへ植え替えるついでに、ミニトマトと小ネギも育て始めました。無事に収穫までたどり着けることを期待しています。
そのほかにも、友人とハイキングへ出かけたり、近所の公園でバスケットボールを始めたりと、ボストンに来た当初より少しだけアクティブな生活になってきました。
